シクラメン コウム 育て方

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シクラメン コウムの育て方

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育て始めると、愛着が増す原種シクラメン コウム

 

 

■原種シクラメン コウム 栽培スケジュール

 

huyuzaki

・冬咲き

 

 

■原種シクラメン コウム 栽培データ

 

学名 cyclamen coum
形態 多年草
原産地 トルコ、ジョージア、イランなど
草丈/樹高  5cm~10cm
開花期 1月~3月
花色 白、薄いピンク、濃いピンク、紫
香り なし(まれに甘く粉っぽい香りがする)
栽培難易度(1~5)  2
耐寒性 強い
耐暑性 強い
耐乾性 やや弱い
特性・用途  鉢植え・庭植えが可能、葉の観賞価値がある

 

[シクラメン コウムの育て方]

 

■シクラメン コウムの育て方

 

・コウムの特徴
コウムは、育てやすく、原種シクラメンの中では、
花は少し小さめで、花びらが丸みを帯びた形をしています。

 

蝶が飛んでいるようにも見え、とてもかわいらしい印象です。
葉も花と同じように丸みがあり、ハート形をしています。

 

花色は白~濃いピンク、紫まであり、意外と幅が広い上に、
葉も多様で、模様やシルバーリーフの色々な組み合わせが楽しめます。

 

秋から葉が展開し、花が咲き、葉と花が同時に存在するタイプです。

6月頃になると、葉が黄変し休眠しますが、葉が美しいため、
黄変するギリギリまで葉だけでも、じゅうぶん鑑賞できます。

 

丈夫で長寿な品種で、鉢植えでも庭植えでも育てることができます。
イギリスでは50年以上も、生きている株があるようです。

 

ただし、塊茎が大きくなるほど、高温期に腐りやすくなるため、
日本では20年くらいが限度だと言われています。

 

 

原種シクラメン コウム ‘アルバム’(白系)

 

 

原種シクラメン コウム ‘シルバーリーフ’ 白系

 

 

原種シクラメン コウム ‘シルバーリーフ’ 赤・ピンク系

*それぞれの葉の色、模様が、魅力的です(12.26撮影)

 

 

・植え場所(栽培環境)
自生地では、落葉樹林の下によく生えていて、
落葉した葉が積もった腐葉土に埋もれるようにして育ちます。

 

そのため、直射日光が強く当たるような場所ではなく、
年間を通して半日陰~明るい日陰程度の場所が適しています。

 

生長点に直射日光が当たると、生育が鈍ったり、
展開する葉に異常が出たりすることがあるので、注意しましょう。

 

遮光の目安としては、生育期が明るい半日陰(遮光率30%くらい)で、
休眠期は半日陰(遮光率70%くらい)です。

 

ただし、いくら直射日光が苦手といっても、
あまりに日当たりの悪い場所で育てていると、日照不足になります。

 

葉が、アンバランスに大きくなってしまったり、
葉柄が長く間延びするような症状が出たら、日照不足のサインです。

 

塊茎の表皮が薄いため、乾燥には弱い性質があります。
休眠中も乾燥させず、湿った状態を保つ必要があります。

 

・植え付け・植え替え
基本的には、植え付けも植え替えも、花後か休眠期の間に行います。
植え付けも植え替えも、7~8月が最適です。
植え替えは、根を傷つけないよう、2~4年に1度行います。

 

土は水はけと水もちが良い状態を作ります。
鉢植えにするのであれば、市販されている草花用の培養土や、
シクラメンの土が良いでしょう。

 

自作するのであれば、小粒の赤玉土と砂と腐葉土を同量混ぜて使います。
コウムは、植え替えを嫌う性質があるため、

 

鉢植えにする場合は、最初からある程度大きな鉢、
球根の直径の3~4倍程度の鉢に植え付けるようにします。

 

植え付けや植え替えの時、植える深さに注意します。
コウムは生長点に光が当たるのを嫌います。

 

葉や花の茎が、生長点からまっすぐに伸びず、
横や斜めに伸びてから地上に顔を出します。

 

 

球根の頭が隠れる程度に植え付けます

 

 

コウムの生長点が用土にぎりぎり埋まるように、
塊茎の表面が土から出ないように植え付けます。

 

園芸種のシクラメンは、塊茎の頭が土から出るように植えますが、
コウムの場合は違うので注意しましょう。

 

反対に深植えにしてしまうと、塊茎が腐りやすくなるので、
あくまでも土から頭が出ない程度の深さに植えるようにします。

 

・水やり
生育期は、土の表面が乾いていたら、水を与えるようにします。

 

地植えの場合は、雨の当たる場所なら水やりが不要のこともありますが、
乾燥には弱いので、土の状態をよく見ておくようにしましょう。

 

鉢植えの場合、水を与える時は、
鉢の底から水が出てくるまでたっぷりと与えるようにします。

 

鉢皿を鉢の下に敷いている場合は、
鉢皿に溜まった水は、必ず捨てるようにしましょう。

 

休眠期の間も、土が完全に乾かないように時々水を与えます。
土が乾燥し、塊茎までも乾燥すると、塊茎がしぼんでしまいます。

 

・肥料
あまり多肥にする必要はありません。
生育期の間は、緩効性の肥料を1ヶ月~2ヶ月に1回、少量を与えます。
あるいは、10日に1回くらいのペースで、薄めに作った液体肥料を与えます。

 

休眠期は、完全に休眠した場合は追肥の必要はありません。
まだ若い株の場合、休眠せずに葉が残ることがあります。

 

その場合は、2週間~3週間に1回くらいのペースで、
生育期よりも薄く作った液体肥料を与えるようにしましょう。

 

 

コウム到着時のようす(楽天市場のおぎはら植物園さまで購入、11.11撮影)

 

 

コウム ‘アルバム’の花

 

 

・夏越し
コウムは原種シクラメンの中でも、比較的耐暑性があります。
けれど、日本の真夏の高温は、やはりコウムにとって辛いものです。

 

できるだけ風通しの良い、涼しい場所で管理するようにします。
また、完全に乾燥させてしまうと、塊茎がしぼんで枯れてしまうため、
土が乾いたらさっと水を与えるようにします。

 

・増やし方
基本的には、種から増やします。
種の採取方法や種の播き方は、
他の原種シクラメンや園芸種のシクラメンと同じです。

 

種から育てた場合、葉や花の色形を必ず引き継ぐというわけではありません。
親とは違う形のものが育つ場合もありますが、それも楽しみの1つです。

 

花が咲くようになるまで、3年~4年ほどかかります。
株がある程度大きくなるまで、
1年~2年の間は、夏も休眠せずに葉が残ることが多いようです。

 

 

■病害虫

とくに気になる病害虫はありません。

 

■シクラメン コウム 育て方のコツ
1.球根の表面が土から出ないように植え付けます。
2.夏は、風通しの良い、涼しい場所で管理します。
3.生育期と休眠期の水やりに気遣います。 

 

>>原種シクラメンの育て方(概要)



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